この世で見るべきライブがあるとすれば、それはアイドルのライブかもしれない

バンドのライブもいいけれど、そういうものばかり見ている人がアイドルを見たら多分かなりの高確率ではまってしまう。そんな魅力がアイドルにはある。

そもそも音源派で円盤史上主義であまりライブに興味がなかった人生なのだが、それでもちょいちょいバンドからアイドルから、ホールからライブハウスまで見てきたなかで、以前そこまでライブに興味がなかった理由が最近になってわかった。それは、昔のアーティストはライブが下手だったから。今のアーティストは皆ライブが上手い。大御所のライブなんか見ている場合ではない。若手のライブが面白い。その中でも、アイドルのライブは、かなり次元の違うものを見せてくれる。

ステージで動けないバンドと、動き回るアイドル。ライブ見るならどちらが面白いかは自明かもしれない。

バンドは円盤音源と違う生音の魅力がある。ただし、バンドメンバーは基本的に動けない。まぁさげてるギターそっちのけで動き回る某エレカシの宮本浩次氏みたいな例もあるが(最寄り駅赤羽の身としては勝手に親近感あり。宮本氏には北区や赤羽への特別な思いはないらしいが。そういえば私にもそんなものはなかった。)普通はステージ狭しと動き回るバンドはそうそうない。そこを、米米CLUBガチャリックスピンなどは工夫しているわけだが、そんなくびきを軽く飛び越す存在がいる。それが、アイドルである。彼ら彼女たちは、縦横無尽にステージを動き回る。場合によってはメインステージも飛び出して、花道からサブステージ、トロッコ移動などで会場の端っこで見ている観客の近くまでやってくる。アイドルのパフォーマンスは、音楽アーティストのライブとして最大限の可動域を持つ。その点だけでも、バンドのライブしか見たことのない人は、一回で良いから評判のアイドルを見に行くべきである。必ず驚きがある。私が連れられてももいろクローバーZのライブを見に行ったときの衝撃のようなものが得られるはず。昔見たことのあるアイドルとも異質。今のアイドルは、レベルが違う。

どうせ口パクでしょ?は、そうじゃないアイドルが多い。そして、そうじゃないアイドルを見ることをオススメする。

アイドル?どうせ口パクでしょ?って、いや、そういうアイドルもいるらしいけれど、そうじゃないアイドルも多い。口パクアイドルは、ダンスやステージング、構成を見せたいのだろうけれど、まぁどこか抜けた印象にはなる。AKBや坂道がそうなのかは知らないが、たぶんその方向は、ふだん音楽ライブを見ている人には特に感じ入る部分はないように思う。そうじゃない、生歌のアイドルも多い。口パクでないほうが、臨場感があるのは当然。ライブを見に行くのなら、そちらのほうが面白い。口パクは口パクで別に構わないが、それは音楽ライブとは違う別のアートである。

でもカラオケでしょ?確かにそうだが、それでも、いや、だからこその魅力もある。

アイドルのライブは殆どがカラオケである。バンドでは再現しづらい音まできていることもあるし、単純にバンドまで入れるとコストが…ということもある。バンドセットでアイドルを聴ける機会があるなら絶対に行ったほうがいい、運営も演者も気合入っている証拠だから。そこまでやっているアイドルのライブがつまらないわけがない。一方でカラオケでも、その上でパフォーマンスの練度を高めているのがアイドル。水曜日のカンパネラ岡崎体育のライブを凄いと思う人なら、カラオケの上でライブをやる可能性がわかると思う。逆にいえば、カラオケだからこそ、パフォーマンスの質が問われる。そのなかで、結果を残してきているのが、評判のアイドルたちである。うまいパフォーマーは、カラオケだってうまいとわかるのだ。

皆が満遍なく歌って踊る、メンバー固定のグループをオススメ。

ではどんなアイドルがいいの?というと。歌うメンバーと踊るメンバーが分かれている分業タイプのアイドルもいるけれど、まぁそういう場合はアイドル称していないことが多いが、大抵は可動域が限られてしまって定型化してしまいハマる前に飽きることが多い気がする。贔屓のメンバーを見つけられたらそれでもいいのかもしれないが。あとは、メンバー多数で選抜制のグループ。その日の公演まで誰が出るかわからない、なんてのはナンセンス。メンバーそれぞれの個性もあるはずで、それがその時の組み合わせでメンバーが決まる、なんてのはなかなか高度な話である。それも何とかしてしまうのがアイドルの能力の高さで魅力の一つではあるのだけれど。基本的には、メンバーが固定化されているユニットのほうがライブアクトは高レベルで安定しているのでそちらをおすすめする。AKBや坂道は、ライブ初心者のティーン向け。入門編にはちょうどいいけど、オトナなお客さんにはレベルアップを勧めたい。48や坂道が悪いってわけではなくて、でも世界はもっと広いよという意味で。

オススメは、私立恵比寿中学・Maison Book Girl・フィロソフィーのダンス・sora tob sakana。

ライブでアイドル見るならやはりももいろクローバーZが鉄壁。ではあるのだけれど。正直いまいきなり見るとしたら出会う場面を選ぶ。単独ライブなら春の一大事かももいろクリスマスがオススメ。たぶん初体験なら、フェスがベターチョイス。まずフェスでどんなものか見てもらったほうが良い。フェス用セトリで貴方を魅了すること、間違いなし。でも、5人体制のももクロ見ている身としては、いまの体制チェンジ中のももクロなら、他にオススメしたいグループがいる。

私立恵比寿中学

スターダスト所属なのでももクロの妹分、などと言われるが、ライブアクトはエビ中のほうが上。歌のレベルがかなり高くなったメンバーが多い。6人いるので4人のももクロより可動域も大きい。実は2017年までは評判のわりに私個人の評価は低かったグループなのだが、器用なメンバーが脱退した2018年以降、劇的にライブの完成度があがった。どのライブを見に行っても安定して高いレベルのものを見せてもらえるようになった。2019年は残念ながらメンバーが一人活動に制限がありフルメンバーでのライブアクトとはいかないのだが、それでも見る価値は十分。全員でフルアクトが行える日がくれば十二分となること間違いなし。あ、中学、とあるけれど、中学生はいません。というか高校生さえいなくなりました。でも中学○年生、と呼ぶのがルールなので、最年少が中学7年生というグループになっております。6人中4人が成人済。ん?いま成人って18歳?だとすると全員?なお、彼女たちに楽曲提供した人たちを調べてもらえば、音楽好きは衝撃を受けると思います。ぜひ今すぐ検索を。基本箱推しですが、出席番号11番・黄色担当のぽーちゃんこと小林歌穂さん推しです。

Maison Book Girl

メゾンブックガール、通称ブクガ。メイソンではないです。全員成人済。かちっと決めたセトリに映像絡めて、アーティスティックなライブを展開する、芸術祭は呼べばいいのにというアクトをするグループ。外タレなみの完成した仕上がりのライブ。見事です。基本箱推しですが強いてと言われれば矢川葵さん推しです。

フィロソフィーのダンス

通称フィロのス。こちらも全員成人済、なのでレギュラー番組ではみな楽しそうにお酒を飲んでおりました。まぁ酒好きなのは4人中2人のようだけれど。歌える2人とアイドル枠2人、というイメージから、4人で融合して新たな次元へ突き進もうとする印象。プロデュースサイドが百戦錬磨で、音楽も80’sベースの異質なもの、それをステージ上でがんがんやられた日にはある程度の年齢の人のほうがやられる度合いは高そうだがきちんと若い子も観客にいるのは良い傾向。本来アイドルではないと思うが、アイドルという枠をうまく使ったグループだと思う。基本箱推しですが、強いて問われれば奥津マリリさん推しです。

sora tob sakana

ソラトブサカナ、通称オサカナ。残響系の音楽に載せた異質なアイドルポップス。こちらはメンバーみな未成年。バンドセットでの公演は半端なく格好いいが、カラオケでもその世界観は十分。4人で完成形を見せていたが2019年5月をもってメンバーが一人脱退。この後どうなるのか、がやや不安要素も、アイドル界ならず音楽界全般でも特異な存在なので今後も期待したい。基本箱推しですが、強いて上げるなら寺口夏花さん推しです。

バンドもそうだけれど、アイドルはもっと、なまもの。今見ないと、後悔する。

アイドルは旬が短い。いや、そんなことは本当はないのだけれど、運営や演者自身がいろいろ考えてしまったり、難聴その他で思うようなパフォーマンスがとれない場合も出てくる。将来を思えば違う道を選ぼうとするメンバーも。バンド以上に、今見ないともう見れない、かもしれない。逆にいえば、それだけの一瞬の輝きがある。その後も活動を続けるとしても、輝き続けるとしても、その輝きは今の輝きと同じではない。そうしたアイドルのライブ・アクトの魅力、それは現代アートのインスタレーションに近い。芸術祭でアイドル呼んでアクトさせればいいのに、と常々思っている。映像でアイドルのライブみて、こんなもんなの?と言う人いるけど、いや、現場で見たほうがいいよ、ほんと。あと、本気で愛のある陣営によるライブ映像はかなりよい仕上がりなので、ライブ映像が駄目なのは関わっている人たちに本気度の足らない人がいるだけなので。

なにせアイドルは、可愛い子たちが歌って踊っているのだから、それだけでもバンド見るより楽しいよ。あ、男性アイドルはよく知らないので割愛しました。

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